ただ、時間があれば、預金口座がある銀行の格付けや株式を購入した会社の経営状態について考えてみるのもいいと思います。 でも、詳細に検討する必要はありません。
いまおカネを預けているA銀行の定期預金の利息は、B銀行よりも0.01%低いからB銀行に移し替えるべきだろうなどと考える必要などまったくありません。 わずかな違いを気にするべきではないのです。
その程度の金利差で資金を移し替える必要はありません。 定期預金の利回りは低すぎるから、少し株式投資を増やしてみようかな、国債でも買ってみようかな、などと頭の体操をしてみましょう。
実際に資金を移さなくてもいい。 自分の頭の中でシミュレーションをする、これを繰り返すことが、経済のメカニズムに対する大きな相場観や懐の深い投資マインドを育てていくことになります。
つまり、バランスシートをモニタリングするという作業を続けることは、投資の修行そのものだと言えるのです。 修行なのですから、もうけ損なってもいいのです。
小さな金額を移し替えることなどしなくてもいいのです。 自分のバランスシートを管理することを通じて、生きた経済の勉強になればそれでいい。
その程度の割り切りで根気よく続けていくべきなのです。 「継続は力」なり、と言います。
自分のバランスシートを通して、経済のメカニズムが見えるようになってくれば、本格的な投資に移行する時期です。 本当は早く開始するに越したことはないのですが、何事もあわててはうまくいきません。

本格的に投資を始めるのは、バランスシートのモニタリングに慣れてきてからでいいでしょう。 モニタリングしているうちに、「どうも最近、金利が上がっているな」とか、「株価が不振だ」とか、「ゼロ金利解除はこういう形で跳ね返ってくるのか」という感覚が自然と身についてくるはずです。
それは、相当の知識を蓄えたことを意味しています。 そうなれば、バランスシートをモニタリングする苦労は報われたことになるのです。
まずは、自分のバランスシートを定期的にモニタリングする習慣を確立しましょう。 金融知識を駆使して本格的に資産運用を始めるのは、それからでも十分間に合います。
ここで一点だけ重要なことを注意しておきたいと思います。 それは、モニタリングしすぎるな、ということです。
わざわざ労力をかけてめんどうくさいバランスシートを作らせておきながら、「モニタリングしすぎるな」とはどうしてなんだ、と思われるかもしれません。

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